対象アプリ 1.0.0 一般利用者と避難所の運営担当者向け
避難所に来た人の安否、居場所、必要な支援を、運営担当者どうしで共有するアプリです。箱舟プロジェクトのTinyBoxとDelta Chatで使います。この冊子では、初めて使う方が受付から引継ぎまで操作できるように説明します。
「端末に保存した」だけでは、ほかの人に届いたことにはなりません。インターネットがなくても、共有にはTinyBoxへつながる通信経路が必要です。
| ページ | 知りたいこと |
|---|---|
| 2 | 準備とアプリの開き方 |
| 3・4 | 名簿の見方と受付 更新 |
| 5・6 | トリアージ記録と同時更新 |
| 7・8 | 通信が遅いときと名簿取り込み |
| 9・10 | 15言語と表示の保護 集計と書き出し |
| 11・12 | デモ 地域行事 困ったとき |
画面は1.0.0の操作例です。人物、ID、会場、支援内容はすべて架空のものです。画面の一部を抜き出して説明しています。
運営責任者が通信と利用者の準備をします。利用する人は、指定されたWi-FiとDelta Chatのグループを確認してください。
アプリがTinyBoxやメールアカウントを自動設定することはありません。ブロードキャストでは共同編集できないため、通常グループを使ってください。
上部の集計は、この端末が知っている記録です。未着や二重受付がある場合があるため、避難所全員の確定人数として扱わないでください。
| 表示 | 意味と使い方 |
|---|---|
| 無事 | 現場で安否を確認した記録です。 |
| 要救助 | 救助が必要な記録です。アプリだけで依頼を完結しません。 |
| 病院搬送 | 病院へ搬送した安否記録です。 |
| 未確認 | 安否未確認や連絡取れずの記録を集計します。 |
| 名簿 要対応 履歴 通信・運用 | 名簿は検索、要対応は支援や再確認、履歴は変更の経緯、通信・運用は送信と案内を確認します。 |
同時更新がある安否記録は、4枚の集計へ一方的に割り当てません。「同時更新」で候補を確認してください。
同じ人を二重に登録しないよう、最初に名簿を検索します。既存の人は「詳細・更新」、新しい人は「+ 新規登録」を使います。
「無事」は安否、「在所」「一時外出」「退所」は滞在状況です。在所だから無事と決めつけません。同じ世帯番号を家族で共有する場合も、氏名は1人ずつ登録します。
トリアージは救護の優先度に関する記録です。このアプリは診断や自動判定をしません。訓練を受けた担当者の判定を、観察した事実と分けて記録します。
観察や判定を保存するには、担当者と時刻が必要です。黒の判定記録だけで、安否を死亡と認定したり自動変更したりしません。緊急時は対面・伝令でも救護担当へ連絡してください。
通信が途切れている間などに、2人が同じ項目を違う内容へ変更すると、両方を候補として残します。古い端末の値で、新しい情報を黙って消すことを防ぎます。
片方の人が「場所」、もう片方が「支援」を変更した場合は、それぞれを合わせます。トリアージは、観察・判定・担当者・時刻を別の人の組み合わせにしないよう、一組で候補を残します。
画面に「観察時刻を再確認」と出たら、古い記録や未来時刻の可能性があります。端末の時計も確認してください。
保存できた記録でも、ほかの端末へすぐに届くとは限りません。画面上部と「通信・運用」で確認します。
| 表示や状況 | 担当者がすること |
|---|---|
| 保存 | この端末に記録した段階です。別端末でも内容を照合します。 |
| 未受付が残る | TinyBoxのWi-Fiやローカル配送を確認し、アプリを開いたまま待ちます。必要なら「未受付の更新を再送」を押します。 |
| 未受付がなくなった | Delta Chat側の受付を確認できた段階です。他端末への到達や閲覧を保証する表示ではありません。 |
| 初期履歴が読めない 保存に失敗 | 入力を確定したと思い込まず、運営責任者へ連絡します。紙の記録を併用します。 |
既存の安否・支援・トリアージ記録を上書きせず、入退場の人物名簿を追加できます。継続的な自動連携ではなく、ファイルを渡す操作です。
人物IDは入退場IDへ、世帯IDは受付番号・世帯番号へ引き継ぎます。世帯名と関係はメモへ残します。住所・電話・メール・医療メモは自動取り込みしません。
安否は必ず「未確認」で始めます。入場を無事とは判断しません。UTF-8のファイル、20MBまで、1回3000人までに対応。取り込み後の一括取消はないため、確定前に確認してください。
上部の「表示言語」で変更します。言語はこの端末だけに保存され、ほかの担当者の画面には影響しません。氏名、担当者名、メモなどの原文は翻訳しません。
日本語・英語・中国語(簡体字)・韓国語・ベトナム語・タガログ語・フィリピン語・ポルトガル語・ネパール語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・アラビア語・インドネシア語・ロシア語の15選択肢があります。
受付番号や安否は表示に残ります。データを匿名化したり、参加者の閲覧権限を制限したりする機能ではありません。
「履歴」では、誰がどの項目を変更したかを確認できます。受信順や端末時計は実際の発生順・正確な時刻を保証しません。
| 出力 | 含まれるもの |
|---|---|
| 集計テキスト | 氏名・医療メモを含まない人数の集計。未着や重複は要照合。 |
| JSON | 個人記録、全更新履歴、未受付ID。個人情報を含みます。 |
| CSV | 個人記録の一覧。同時更新の候補も残します。医療情報を含む場合があります。 |
出力した安否確認JSONを、このアプリへ復元する機能はありません。ファイルを出力しても、送信済み記録の消去にはなりません。
インターネットやDelta Chatを使わずに操作を覚えるなら、単体デモのindex.htmlをブラウザーで開きます。CSS・動作・アイコンを含む1ファイルです。
単体デモは、このブラウザーの中だけに保存し、他端末と共有しません。ブラウザー保存が使えない場合は、閉じると入力が消えます。ファイルの移動で保存場所の扱いが変わる場合もあります。
同じ添付メッセージを開いているか確認します。TinyBoxへの接続、未受付件数、相手側の初期履歴も確認してください。再接続後は両端末でアプリを開きます。
同姓同名や、家族で同じ世帯番号を使っている場合もあります。本人と人物IDを照合し、名前だけで同じ人と決めないでください。自動名寄せはしません。
ちゃっと入退場の対応するJSON/CSVか、文字コードがUTF-8か、人物ID・日時・チェックサム・容量を確認します。人物IDのない旧CSVは、人物ID付きの出力かJSONバックアップに替えます。
保存領域の不足や設定を確認します。保存失敗は共有完了ではありません。入力を失わないよう紙にも記録し、運営責任者へ引き継いでください。
修正は「詳細・更新」で行いますが、前の値は履歴に残ります。全端末の履歴消去、一括取消、旧版の添付台帳の自動置換はありません。記録の保全・整理は運営責任者が行います。
対象は1.0.0です。実機Delta Chat・TinyBoxでの受入確認と、対象言語の母語話者・医療専門家による翻訳校閲は未実施です。本番前に利用環境と用語を確認してください。