ちゃっと物資管理 操作マニュアル

1.0.0対応 避難所と地域行事で使う方へ

物資の名前、概数、保管場所、不足状況をスタッフで共有するアプリです。正確な数が分からなくても「十分・少ない・不足・不明」で記録できます。この冊子では、最初の準備から毎日の入力、入退場連携、記録の保管まで説明します。

図1  この冊子で練習する在庫の流れ
図1 この冊子で練習する在庫の流れ
  1. 担当者全員で、Delta Chatの同じ添付アプリを開きます。
  2. 最初に品目名・保管場所・単位を登録します。
  3. 受け取ったら「入庫」、渡したら「配布・使用」を追記します。
  4. 表示と現物が違ったら「棚卸し・状況確認」で修正します。

画面例には架空の練習用データを使っています。1.0.0のブラウザ表示を撮影しているため、iPhone・Android・パソコンでは配置やファイル選択画面が異なる場合があります。

数量はすべて概数です。表示の残数だけで配布の約束をせず、必要な物資は現物と担当者にも確認してください。

読む場所 準備2ページ、登録4ページ、数量不明5ページ、入庫6ページ、配布7ページ、棚卸し8ページ、入退場連携14〜16ページ、出力17ページ、困ったとき18ページ。

1 使い始める準備

最初の添付を一つにそろえることが、同じ台帳を共有するためのポイントです。

  1. 管理担当者に、TinyBoxのWi-FiとDelta Chatのアカウントを準備してもらいます。通常のチャットが別端末へ届くことを先に確認します。
  2. 避難所・行事ごとの職員用グループに「chatto-busshi-1.0.0.xdc」をファイルとして1回送ります。
  3. 全員が、その同じ添付メッセージを開きます。各自が送り直すと別の台帳になります。
図2  担当者が開く添付メッセージをそろえます
図2 担当者が開く添付メッセージをそろえます
タブ主にすること
在庫物資を探し、概数・場所・状況を確認する
入庫・登録新規登録、入庫、棚卸し、管理情報の訂正
配布・使用配布や使用した数量を記録する
履歴入出庫・棚卸し・訂正を確認する
設定入退場JSON連携、JSON・CSV出力、未受理分の再送

インターネットがなくても端末内で記録できます。別端末との共有には、TinyBoxなどを通じた通信経路が必要です。

2 在庫画面を読む

名前、場所、現在数、状況をセットで確認します。

図3  起動直後の画面上部の言語選択と5つのタブ
図3 起動直後の画面上部の言語選択と5つのタブ
図4  飲料水を100本で登録した直後のカード
図4 飲料水を100本で登録した直後のカード
  1. カードの品目名と保管場所が、探している物資に合うか確認します。
  2. 「現在数」は概数です。単位が本・箱・個などで違っていないか確認します。
  3. 「十分」などの状況は現場の判断です。不足目安以下かどうかとは別に記録します。

図4では数量100本と不足目安100本が同じなので「目安以下」と表示されます。一方で現場状況は「十分」のままです。自動で「不足」へ書き換わるわけではありません。

3 新しい物資を登録する

初めて登録するときは「入庫・登録」を開き、対象で「新しい物資を登録」を選びます。

図5  品目名と保管情報を入力した例
図5 品目名と保管情報を入力した例
  1. 品目名を具体的に入力します。例は「飲料水 500mL」です。規格が違う物資は名前で区別します。
  2. 保管場所と単位を入力します。例は「体育館 A棚」「本」です。
  3. 必要に応じてカテゴリ、不足目安、賞味・使用期限を入力します。期限の違うロットは別の品目として登録します。
  4. 下へ進み、数量、現場の状況、記録者を入力して「この内容で記録」を押します。

同じ品目名と保管場所は重ねて登録せず、対象から既存の物資を選びます。場所が違う場合は場所ごとに分けて管理します。

4 数量が分からないとき

数量の空欄と0は意味が違います。数えられないときは空欄のまま、状況を記録できます。

図6  数量を空欄にし 現場の状況を不明で記録する例
図6 数量を空欄にし 現場の状況を不明で記録する例
記録使い分け
数量が空欄数量不明。0として計算しません。
数量が0数を確認した結果、現在は0です。
十分現場の必要量に対して足りていると判断したとき。
少ない残りが少なく、早めに確認や補給が必要なとき。
不足現場で必要な量が足りないとき。
不明状況をまだ確認できていないとき。

数字を埋めるために推測の0を入力しないでください。後で現物を確認できたら、棚卸しで数量を記録します。記録者には担当名・班名を入れ、個人情報はメモへ書かないようにします。

5 届いた物資を入庫する

既存の物資を増やすときは、新規登録ではなく対象と操作を選びます。

図7  飲料水を30本受け取った入庫の記録例
図7 飲料水を30本受け取った入庫の記録例
  1. 「入庫・登録」で対象の物資と保管場所を選びます。
  2. 操作を「入庫」にして、今回受け取った数量30を入力します。現在の総数130を入れる欄ではありません。
  3. 必要に応じて状況を変え、記録者とメモを確認して「入庫を記録」を押します。

この例では100本+30本で、概数は130本になります。状況を変えない場合は「状況を変更しない」のままにします。数量が分からない入庫も空欄で記録できますが、在庫は要確認になります。

6 配布や使用を記録する

今回は20本を生活班へ渡す例です。渡した分だけを記録します。

図8  配布数量と配布先の班を入力した例
図8 配布数量と配布先の班を入力した例
  1. 「配布・使用」で対象の品目・場所・単位を確認します。
  2. 今回渡す数量20を入れます。配布先の班や場所、記録者、メモも必要に応じて記入します。
  3. 「配布・使用を記録」を押し、在庫と履歴を確認します。

この例では130本−20本で110本になります。同じ配布を2人が別々に手入力すると二重に減るため、入力する担当を決めてください。

7 現物と違ったら棚卸しする

棚卸し欄には、増減した数ではなく、いま実際にある総数を入力します。

図9  現物を確認して108本に修正する例
図9 現物を確認して108本に修正する例
  1. 在庫カードの「棚卸し・状況確認」を押します。
  2. 現物を数え、この例では108を入力します。差の2を入力する欄ではありません。
  3. 現場の状況と記録者を確認し、メモに確認内容を書いて「この内容で記録」を押します。

状況だけ変えるときは、事前入力された数量を残します。数量欄を明示的に空にすると「数量不明」に変わります。

同時更新や数量不明の入出庫があった場合は、他の担当者の更新も受け取ってから現物と履歴を照合し、棚卸しを記録します。

8 名前や保管情報を訂正する

対象を選び、操作を「品目・場所・管理情報の訂正」に切り替えます。

図10  保管場所を体育館 C棚へ訂正した例
図10 保管場所を体育館 C棚へ訂正した例
  1. 品目名、場所、単位、カテゴリ、不足目安、期限を必要に応じて直します。
  2. 記録者と訂正理由を確認して「この内容で記録」を押します。
  3. 単位を変えた場合は、新しい単位に換算した棚卸しも続けて記録します。

本から箱へ単位を変えても自動換算しません。数量は不明になり、棚卸しが必要です。不足目安も新しい単位に合わせて直してください。

物資の一部だけを別の場所へ移すときは、移動元の配布と移動先の入庫に同じ移動番号をメモします。2件を自動で一括処理する機能ではないため、記録漏れを確認します。

9 探す 絞る アラートを読む

検索と絞り込みを組み合わせると、不足する物資や確認が必要な物資を探せます。

図11  件数 検索 状況フィルター カテゴリ
図11 件数 検索 状況フィルター カテゴリ
図12  不足や期限を知らせるアラートの例
図12 不足や期限を知らせるアラートの例
  1. 検索欄へ品目名や保管場所の一部を入力します。
  2. 状況フィルターで不足・少ない・目安以下、不明・要確認、期限切れ・7日以内などを選びます。
  3. カテゴリボタンで水・食料・衛生・乳幼児・その他に絞れます。見つからないときは「すべて」に戻します。
表示確認すること
不足目安以下概数が設定した不足目安以下です。手動の現場状況とは独立しています。
期限切れ 本日期限 7日以内端末の日付を基準にしています。端末の時計と現物の表示も確認します。
要確認競合、数量不明の入出庫、負数などです。履歴と現物を確認して棚卸しします。

10 履歴で引き継ぐ 誤記を直す

履歴には登録、入庫、配布、棚卸し、訂正が残ります。

図13  訂正 棚卸し 配布が残った履歴の一部
図13 訂正 棚卸し 配布が残った履歴の一部
  1. 「履歴」を開き、操作、数量、記録者、メモを確認します。
  2. 入退場連携の配布では、元配布記録IDと元の配布日時も確認できます。
  3. 入出庫を間違えたら、逆の入出庫と訂正理由を追記するか、現物を棚卸しして合わせます。

過去の履歴を削除・上書きする機能はありません。例えば入庫を10本多く記録した場合は、配布・使用として10本と訂正理由を追記する方法があります。現場の担当者と訂正方法をそろえてください。

端末時刻は目安です。表示の時刻だけで記録の正しさや全員への到達を判断しないでください。

管理情報の訂正履歴に「不明」と出るのは、その訂正記録に数量を入力していないためです。現在の概数は在庫カードで確認してください。

11 表示言語を変える

画面上部の「表示言語 / Language」から、その端末で使う言語を選びます。

図14  英語を選んだ画面上部
図14 英語を選んだ画面上部
図15  アラビア語では右から左へ表示します
図15 アラビア語では右から左へ表示します
対応言語対応言語対応言語
日本語英語中国語 簡体字
韓国語ベトナム語タガログ語
フィリピン語ポルトガル語ネパール語
スペイン語フランス語ドイツ語
アラビア語インドネシア語ロシア語
  1. 言語を選ぶと、タブ・項目名・確認文・エラー表示が切り替わります。
  2. 設定はその端末に保存されます。他の担当者の表示言語は変わりません。
  3. 入力途中の数量やメモは保持されます。品目名・保管場所・単位など入力した内容は翻訳しません。

ファイル選択画面、日付入力画面、キーボードは端末側の言語設定に従う場合があります。明暗モードは端末の設定に合わせて切り替わります。

12 通信が遅いときに確認する

端末内への保存と、他の担当者への配送は分けて考えます。

図16  接続が戻るとDelta Chatが更新を配送します
図16 接続が戻るとDelta Chatが更新を配送します
図17  同期状況を開いた例 ブラウザ試用中の表示
図17 同期状況を開いた例 ブラウザ試用中の表示
  1. 「同期状況」を開き、未受理の件数を確認します。未受理の記録は端末に保持されます。
  2. TinyBoxのWi-Fi、Delta Chatの通常チャット、ローカルメールの経路を管理担当者と確認します。
  3. 必要なら「設定」の「未受理の記録を再送」を押します。入退場連携には連携用の再送ボタンもあります。
  4. 担当者同士で同じ物資と履歴を見て、必要な更新が届いているか確認します。

「未受理0件」は自分の端末で更新を受け取った意味で、全員への配達や既読を保証しません。再送のために同じ入出庫を新しく手入力すると二重計上になるため、再送ボタンを使います。

「端末に保存できない」と表示された場合は、その操作は記録されていません。保存領域を確認し、記録できたかを画面で確認してください。

13 入退場のJSONを取り込む

ちゃっと入退場1.6.0の既存のJSONバックアップを使います。自動のアプリ間通信ではありません。

図18  JSONを職員用の範囲で受け渡します
図18 JSONを職員用の範囲で受け渡します
図19  訓練用データの取込前確認
図19 訓練用データの取込前確認
  1. 入退場側で「データ引き継ぎ → JSONバックアップを保存・共有」を使って書き出します。CSVや印刷レポートではありません。
  2. 物資管理の「設定」で、元台帳ごとに決めた固定の「連携台帳ID」を入力し、JSONを選びます。必要なら会場を絞ります。
  3. 書出日時、人数、配布件数を確認して「人数・配布実績を取り込む」を押します。この操作だけでは在庫は減りません。

同じ元台帳には、全担当者が同じ連携台帳IDを使います。端末ごとの別IDにしないでください。元JSONは個人情報を含むため職員用の範囲で保管します。

14 連携した人数の意味を確認する

在庫画面の上部と設定画面に、書き出した時点の記録上の人数を表示します。

図20  在所1人 外出1人 受入継続2人の例
図20 在所1人 外出1人 受入継続2人の例
表示意味
在場・在所最後の入退場記録が入場・入所または帰所の人。
一時外出最後の記録が一時外出の人。
受入継続在場・在所と一時外出の合計。
正式退所最後の記録が正式退所の人。
退場従来のoutの記録。正式退所と区別して表示します。
登録人数 入退場未記録全会場の取込時だけ表示します。会場のない登録を各会場へ割り振りません。

現在の点呼や実人数を保証する表示ではありません。元端末の書出日時と同期状況も確認します。「全会場」と会場別の人数を足し合わせないでください。

氏名・住所・電話・人物IDは物資管理の保存・共有データへ入れず、人数集計と配布実績だけを取り込みます。古いJSONの取込で人数を巻き戻しません。

15 連携した配布を在庫へ反映する

ここでは別の練習用在庫100本に、まだ計算へ含めていない配布2本を反映し、98本にする例です。

図21  対応する在庫 開始日時 確認チェックを指定
図21 対応する在庫 開始日時 確認チェックを指定
  1. 配布実績ごとに、差し引く在庫の品目・保管場所を選びます。単位が一致する候補だけを表示します。
  2. 在庫へ計上する開始日時を指定します。この日時より前の配布は差し引きません。
  3. 棚卸しや手入力に含めた配布を再び引かないことを確認し、チェックを付けて「選択した未反映の配布を在庫へ反映」を押します。
  4. 在庫と履歴を確認します。この例では100本−2本で98本です。

同じ連携台帳ID・元配布記録IDは、再取込や複数担当者の同時反映でも1回だけ差し引きます。ただし、手入力の配布との意味上の重複は自動では判断できません。

対応先の在庫が競合したら差引を保留して要確認になります。更新を受け取った後に両方の現物を棚卸しします。元アプリをリセットしても、取込済みの配布を消して在庫を戻すことはありません。

16 記録をファイルに書き出す

「設定」のJSONとCSVのボタンを使います。引き継ぎ前に、必要な更新が届いているか確認してください。

図22  記録JSONと一覧CSVの書き出しボタン
図22 記録JSONと一覧CSVの書き出しボタン
出力入る内容と使い道
記録JSONを出力物資管理のイベント全件と入退場連携の記録。履歴の保管・確認に使います。
一覧CSVを出力その端末が把握している現在の品目・カテゴリ・場所・単位・概数・状況・不足目安・期限・要確認。表計算での確認に使います。
  1. 必要なボタンを1つ押します。Delta Chatでは送信画面へファイルを渡します。
  2. 送り先と内容を確認し、利用者が送信操作を行います。中止することもできます。
  3. 受取側でファイルが開けることを確認し、日付や行事が分かる場所へ保管します。

重要 物資管理JSONを読み込んで台帳を復元する機能はありません。入退場JSONの取込とは別のものです。元の添付メッセージも保管してください。

未着の更新は出力に含まれません。別の添付へ送り直したアプリや旧版の台帳が自動で統合されるわけではありません。

17 困ったときと運用前の確認

慌てて新しい記録を重ねる前に、次の項目を確認してください。

困ったこと確認すること
別端末と数が違う同じ添付か、通常チャットが届くか、未受理件数と履歴を確認します。
物資が見つからない検索文字、状況フィルター、カテゴリを「すべて」に戻します。
編集途中の更新メッセージ届いた更新を一覧と履歴で確認し、内容を入力し直します。
数量が不明 負数 要確認現物と他の担当者の記録を確認し、最新の更新を受け取って棚卸しします。
入退場JSONを取り込めないJSONバックアップか、元ファイルの破損、連携台帳ID、サイズ・保存容量を確認します。
配布を在庫へ反映できない対応先、単位、開始日時、確認チェック、反映済みの履歴を確認します。
項目名が見づらい 言語が違う1.0.0を開いているか、表示言語と端末の明暗設定を確認します。
旧版から移したい旧台帳を保管・出力します。自動移行や復元取込はないため、切替日時を決め現物を棚卸しします。

取込の上限はJSON 10MB・元履歴2万件です。端末の空き容量により、それより少なくても保存できない場合があります。

  1. 運用前に2台で同じ添付を開き、水100本を登録して共有を確認します。
  2. 入庫30本と配布20本を別端末で記録し、接続後に110本へそろうか確認します。
  3. 数量不明、再送、言語切替、ファイル出力、入退場連携を訓練用台帳で試します。

アプリは個人別の配給資格や予約、本人認証、コピーQRの防止を判断しません。地域行事・防災訓練でも、行事ごとに台帳と入力担当を決めて利用してください。